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- 更新日:
- 2024年10月2日(水)
【Vol.12】創業ライブラリー ~先輩起業家に聴く!7QESTIONs~柴さん 家事代行・産前産後ドゥーラ たのんちゃ
- BizHike
- 創業ライブラリー
こんにちは!SCOP TOYAMA/創業応援プロジェクトBizHikeです。
創業には、さまざまなカタチがあります。最も大切なことは、継続していくこと。
創業の最初の一歩目から現在まで、どのように事業を継続してきたのか。県内の先輩創業者ひとりひとりの創業のカタチに触れていきましょう!
近年、共働き家庭や核家族世帯の増加に伴い、家事代行サービスの需要が高まっています。そんな中、産前産後のお母さんたちに寄り添い日常生活をサポートするため、富山市を拠点に家事代行サービスを営む柴さんにお話を伺いました。 柴 亜希子(しば あきこ)さん
家事代行・産前産後ドゥーラ たのんちゃ
富山市生まれ。4児の母。産前産後の母親や家族をサポートしたいと志し、産後ヘルパー派遣として家事代行サービスに従事。2022年3月に独立し、家事代行事業をスタート。2023年6月、一般社団法人ドゥーラ教育協議会の富山県第一号のドゥーラに認定。料理・掃除・片付け・育児相談など、まるごと頼れるサポートを提供中。
A:産前産後のお母さんたちの力になりたい。
家事代行の仕事を始める前は、事務職のパートで働く主婦でした。最初から家事代行をしようと考えていたのではなく、実は助産師に憧れを抱いていました。小さな赤ちゃんと触れ合えて、お母さんにとって心強い存在の助産師の仕事に、20歳で出産を経験した時から魅力を感じていたんです。でも、資格を取るための資金や時間の確保が難しく、断念することになりました。
数年後の2016年、たまたま読んだ富山出身の漫画家 沖田×華(おきたばっか)さんの「透明なゆりかご」という作品で「産後ドゥーラ」という職業を知りました。産後ドゥーラは、産前産後のお母さんのサポートをする仕事です。欧米では広く認知され、特にヨーロッパでは国家公務員のような専門家として確立されています。産後のお母さんの食事の準備や赤ちゃんのお世話、メンタルサポートまでを行う仕事だと知り、「これだ!」と強く感じました。
しかし、日本ではまだ産後ドゥーラの認知度が低く、どうやって始めればいいのか全くわからない状態でした。そんな中、2年前に子どもを小児科に連れて行った時に富山県の産後ヘルパー派遣制度のチラシを見つけたんです。「私にも産前産後のお母さんたちの力になれるかもしれない」と思い、産後ヘルパーを派遣している家事代行会社に勤めることにしました。
A:一人ひとりのお客様の声に応えていきたい。
実際に産後ヘルパーとして家事代行の仕事をする中で、もっと柔軟に一人ひとりのお客様の声に応え、自分なりのやり方で対応していきたいと思うようになりました。もちろん、分からないことや不安もありましたが、「もしうまくいかなければ、また再就職しよう」という気持ちで一歩踏み出しました。そして2022年3月に独立し、個人事業主として家事代行サービスをスタートさせました。
その傍ら、東京に通いながら「ドゥーラ認定養成講座」を受講し、2023年6月に無事合格。念願だったドゥーラの資格を取得することができました。
A:SCOP TOYAMAで事業のヒントを
「自分には売るものなんてないし、何ができるんだろう?一人で仕事なんてできるのかな」と不安がありました。さらに、何が分からないのかさえ分からない状態でした。そんな時にSNSで見つけたのが、SCOP TOYAMAの創業応援プロジェクト「BizHike(ビズハイク)」です。最初に『自分の中の「創業のタネ」を見つけよう』というワークショップに参加し、自分にできることを考える良い機会になりました。
その時に出会ったのが 田中優子さんで、個別相談を通じていろいろなお話を聞いてもらうようになりました。田中さんはメンターとして本当に大きな力となってくれました。自分一人ではずっと悩んでいたようなことも、田中さんの的確なアドバイスで解決し、お金の管理や単価設定、さらにはタスクの整理までサポートしてもらいました。そのおかげで、何をすればいいのかがはっきりして、一人でも事業を進めていく自信がつきました。
A:口コミでひろがる出会い。
勤めていた家事代行会社を退職後、最初に「自分で家事代行をやってみたら?」と提案してくれた知人が最初のお客様となりました。SNSの拡散力がある方だったので、口コミがどんどん広がっていきました。お客様には外国人の方も多くいらっしゃいます。拙い英語でのコミュニケーションですが、多様な方々に頼っていただけて嬉しく思っています。
家事代行というと「お金持ちの家庭が利用するもの」というイメージがあるかもしれませんが、私のお客様の多くは、共働き家庭や小さなお子さんがいる一般の家庭です。「家が散らかっていて恥ずかしい」とおっしゃる方もいますが、「そのままでいいんですよ」とお伝えしています。私も完璧な家事ができるわけではないので、一緒に家事を楽にする方法を考え、サポートするというスタンスでサービスを提供しています。
A:「頑張らなくていい」お母さんたちに寄り添う心。
一番大切にしているのは、お客様の気持ちに寄り添うことです。親しみやすく、心のサポートができる存在でありたいと思っています。特に産前産後のお母さんたちは、子育てや家事に追われ、孤独を感じることが多いです。私自身も4人の子どもを育ててきた経験があるので、産前産後の大変さや子育ての苦労はよくわかります。だからこそ「頑張らなくていいんだよ」と伝えることで、お母さんたちの心を少しでも軽くできたらと思っています。
A:家事代行に限らない支援を。
現在は家事代行サービスを中心に活動していますが、将来的には「家事代行を頼むのではなく、自分で家事をうまくこなせるようになりたい」という方々に向けた講座を開きたいと考えています。家事代行は、私一人では一日に対応できるお宅の数に限りがあります。講座を通じて家事のコツを伝えれば、より多くの方々に役立つ情報を提供できるのではないかと思っています。子育て中のお母さんたちは毎日忙しい中で家事をこなしているので、少しでも負担を軽減できるような方法を伝えていきたいです。これからもみなさんに役立つサービスを提供できるよう取り組んでいきたいと思います。
A:サポートを受けて、まずは前進。
「分からないことが分からない」という場合でも、相談できる機関に行ってみることをお勧めします。私も最初は何から手をつけてよいのか分からずに悩んでいましたが、SCOP TOYAMAに行って相談することで、徐々に道筋が見えてきました。創業には不安がつきものですが、周囲のサポートを受けながら進んでいけば必ず道が開けてくると思います。やりたいことが見つかったら、人目を気にせず、失敗を恐れず、まずは一歩を踏み出してみましょう。
文:徳田琴絵(富山オタクことちゃん)
創業には、さまざまなカタチがあります。最も大切なことは、継続していくこと。
創業の最初の一歩目から現在まで、どのように事業を継続してきたのか。県内の先輩創業者ひとりひとりの創業のカタチに触れていきましょう!
近年、共働き家庭や核家族世帯の増加に伴い、家事代行サービスの需要が高まっています。そんな中、産前産後のお母さんたちに寄り添い日常生活をサポートするため、富山市を拠点に家事代行サービスを営む柴さんにお話を伺いました。 柴 亜希子(しば あきこ)さん
家事代行・産前産後ドゥーラ たのんちゃ
富山市生まれ。4児の母。産前産後の母親や家族をサポートしたいと志し、産後ヘルパー派遣として家事代行サービスに従事。2022年3月に独立し、家事代行事業をスタート。2023年6月、一般社団法人ドゥーラ教育協議会の富山県第一号のドゥーラに認定。料理・掃除・片付け・育児相談など、まるごと頼れるサポートを提供中。
Q:現在のお仕事を始めたきっかけは?
A:産前産後のお母さんたちの力になりたい。
家事代行の仕事を始める前は、事務職のパートで働く主婦でした。最初から家事代行をしようと考えていたのではなく、実は助産師に憧れを抱いていました。小さな赤ちゃんと触れ合えて、お母さんにとって心強い存在の助産師の仕事に、20歳で出産を経験した時から魅力を感じていたんです。でも、資格を取るための資金や時間の確保が難しく、断念することになりました。
数年後の2016年、たまたま読んだ富山出身の漫画家 沖田×華(おきたばっか)さんの「透明なゆりかご」という作品で「産後ドゥーラ」という職業を知りました。産後ドゥーラは、産前産後のお母さんのサポートをする仕事です。欧米では広く認知され、特にヨーロッパでは国家公務員のような専門家として確立されています。産後のお母さんの食事の準備や赤ちゃんのお世話、メンタルサポートまでを行う仕事だと知り、「これだ!」と強く感じました。
しかし、日本ではまだ産後ドゥーラの認知度が低く、どうやって始めればいいのか全くわからない状態でした。そんな中、2年前に子どもを小児科に連れて行った時に富山県の産後ヘルパー派遣制度のチラシを見つけたんです。「私にも産前産後のお母さんたちの力になれるかもしれない」と思い、産後ヘルパーを派遣している家事代行会社に勤めることにしました。
Q:創業の一歩目を踏み出した時のことを教えてください。
A:一人ひとりのお客様の声に応えていきたい。
実際に産後ヘルパーとして家事代行の仕事をする中で、もっと柔軟に一人ひとりのお客様の声に応え、自分なりのやり方で対応していきたいと思うようになりました。もちろん、分からないことや不安もありましたが、「もしうまくいかなければ、また再就職しよう」という気持ちで一歩踏み出しました。そして2022年3月に独立し、個人事業主として家事代行サービスをスタートさせました。
その傍ら、東京に通いながら「ドゥーラ認定養成講座」を受講し、2023年6月に無事合格。念願だったドゥーラの資格を取得することができました。
Q:創業をする上で、大変だったことは?どうクリアしましたか?
A:SCOP TOYAMAで事業のヒントを
「自分には売るものなんてないし、何ができるんだろう?一人で仕事なんてできるのかな」と不安がありました。さらに、何が分からないのかさえ分からない状態でした。そんな時にSNSで見つけたのが、SCOP TOYAMAの創業応援プロジェクト「BizHike(ビズハイク)」です。最初に『自分の中の「創業のタネ」を見つけよう』というワークショップに参加し、自分にできることを考える良い機会になりました。
その時に出会ったのが 田中優子さんで、個別相談を通じていろいろなお話を聞いてもらうようになりました。田中さんはメンターとして本当に大きな力となってくれました。自分一人ではずっと悩んでいたようなことも、田中さんの的確なアドバイスで解決し、お金の管理や単価設定、さらにはタスクの整理までサポートしてもらいました。そのおかげで、何をすればいいのかがはっきりして、一人でも事業を進めていく自信がつきました。
Q:最初の販路(お客様)をどのように見出しましたか?
A:口コミでひろがる出会い。
勤めていた家事代行会社を退職後、最初に「自分で家事代行をやってみたら?」と提案してくれた知人が最初のお客様となりました。SNSの拡散力がある方だったので、口コミがどんどん広がっていきました。お客様には外国人の方も多くいらっしゃいます。拙い英語でのコミュニケーションですが、多様な方々に頼っていただけて嬉しく思っています。
家事代行というと「お金持ちの家庭が利用するもの」というイメージがあるかもしれませんが、私のお客様の多くは、共働き家庭や小さなお子さんがいる一般の家庭です。「家が散らかっていて恥ずかしい」とおっしゃる方もいますが、「そのままでいいんですよ」とお伝えしています。私も完璧な家事ができるわけではないので、一緒に家事を楽にする方法を考え、サポートするというスタンスでサービスを提供しています。
Q:事業を継続していく上で大切にしていることは?
A:「頑張らなくていい」お母さんたちに寄り添う心。
一番大切にしているのは、お客様の気持ちに寄り添うことです。親しみやすく、心のサポートができる存在でありたいと思っています。特に産前産後のお母さんたちは、子育てや家事に追われ、孤独を感じることが多いです。私自身も4人の子どもを育ててきた経験があるので、産前産後の大変さや子育ての苦労はよくわかります。だからこそ「頑張らなくていいんだよ」と伝えることで、お母さんたちの心を少しでも軽くできたらと思っています。
Q:これからどのような展開をしていきたいですか?
A:家事代行に限らない支援を。
現在は家事代行サービスを中心に活動していますが、将来的には「家事代行を頼むのではなく、自分で家事をうまくこなせるようになりたい」という方々に向けた講座を開きたいと考えています。家事代行は、私一人では一日に対応できるお宅の数に限りがあります。講座を通じて家事のコツを伝えれば、より多くの方々に役立つ情報を提供できるのではないかと思っています。子育て中のお母さんたちは毎日忙しい中で家事をこなしているので、少しでも負担を軽減できるような方法を伝えていきたいです。これからもみなさんに役立つサービスを提供できるよう取り組んでいきたいと思います。
Q:これから創業を目指すみなさんへのアドバイスをお願いします!
A:サポートを受けて、まずは前進。
「分からないことが分からない」という場合でも、相談できる機関に行ってみることをお勧めします。私も最初は何から手をつけてよいのか分からずに悩んでいましたが、SCOP TOYAMAに行って相談することで、徐々に道筋が見えてきました。創業には不安がつきものですが、周囲のサポートを受けながら進んでいけば必ず道が開けてくると思います。やりたいことが見つかったら、人目を気にせず、失敗を恐れず、まずは一歩を踏み出してみましょう。
家事代行・産前産後ドゥーラ たのんちゃ
- 富山県富山市を中心に活動中
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